派遣会社とは?仕組み・種類・選び方を初心者向けにわかりやすく解説

派遣会社とは

執筆者:noriko

「派遣会社ってそもそも何をしてくれるところ?」「正社員やバイトとは何が違うの?」──派遣で働くことを考え始めたとき、最初にぶつかるのがこうした疑問ではないでしょうか。

派遣は、雇用主と働く場所が異なるという独特の仕組みを持つ働き方です。ここを理解しないまま登録すると、「思っていた条件と違った」「相談先がわからない」といったトラブルにつながることもあります。

この記事では、派遣会社の仕組み、派遣社員の種類、派遣会社のタイプ別の特徴、そして自分に合った派遣会社の選び方まで、初めて派遣を検討する方に向けて一つひとつわかりやすく解説していきます。

目次

派遣会社とは?簡単にいうと

派遣会社とは?簡単に説明

派遣会社とは、簡単にいうと「あなたと雇用契約を結び、派遣先の企業にあなたを送り出す会社」です。人材派遣会社、派遣元とも呼ばれます。

正社員やアルバイトの場合、働く会社=雇い主です。しかし派遣は「雇い主(派遣会社)」と「実際に働く場所(派遣先企業)」が異なります。これが派遣という働き方の最大の特徴です。

派遣会社は求人の紹介だけでなく、給与の支払い、社会保険の手続き、就業後のフォロー、スキルアップ研修の提供なども行います。つまり、働くあなたを雇用面・待遇面でサポートする存在です。

なお、派遣会社への登録は無料です。登録したからといって料金が発生したり、裏で時給から引かれたりすることはないので安心してください。

派遣の仕組みを図解で解説

派遣は「派遣社員」「派遣会社(派遣元)」「派遣先企業」の三者の関係で成り立っています。

派遣の仕組み

参考情報:人材派遣の仕組みについて(日本人材派遣協会HP)

それぞれの役割を整理すると、以下のようになります。

派遣社員: 派遣会社と雇用契約を結び、派遣先企業で働く。給料は派遣会社から受け取る。

派遣会社(派遣元): 派遣社員と雇用契約を結び、派遣先企業と派遣契約を結ぶ。給与の支払い、社会保険、福利厚生、就業中のフォローを担当する。

派遣先企業: 派遣会社と派遣契約を結び、派遣社員に対して業務上の指示を出す。派遣料金を派遣会社に支払う。

ポイントは、あなたに仕事の指示を出すのは派遣先企業ですが、あなたの雇い主はあくまで派遣会社だということ。給与の交渉や労働条件の相談は派遣先ではなく、派遣会社の担当者に行います。

派遣の給料はどう支払われる?

派遣の給料の流れはシンプルです。

  1. あなたが派遣先企業で働く
  2. 派遣先企業が派遣会社に「派遣料金」を支払う
  3. 派遣会社がその中から手数料(マージン)を差し引いて、あなたに給料を支払う

「マージンを取られている」と聞くと不安に思うかもしれませんが、マージンの中には、あなたの社会保険料の会社負担分、有給休暇の費用、派遣会社の運営費(営業担当者のフォロー体制など)が含まれています。全額が派遣会社の利益になるわけではありません。

なお、2012年の労働者派遣法改正により、派遣会社にはマージン率の公開が義務づけられています。気になる場合は、派遣会社の公式サイトで確認できます。

派遣会社ごとのマージン率について詳しく知りたい方は「派遣会社のマージン率とは?派遣会社マージン率比較一覧ランキング」もあわせてご覧ください。

派遣社員の3つの種類

派遣社員の種類派遣社員の種類は「登録型派遣」「紹介予定派遣」「常用型派遣」の3つの種類に分けられます。
 
正社員に登用される見込みがあるのかどうか、有期限か無期限など、それぞれ違いがありますので確認しておきましょう。

「派遣」と一口にいっても、働き方には3つの種類があります。自分がどの形態で働くのかによって、雇用の安定性やキャリアの方向性が変わってくるので、それぞれの違いを押さえておきましょう。

登録型派遣(一般派遣)

最も一般的な派遣の形態です。派遣会社に登録し、派遣先が決まったタイミングで雇用契約が発生します。派遣期間が終了すると、雇用契約も終了します。

特徴
  • 勤務地、時間、職種など希望条件を選びやすい
  • 同じ派遣先で働ける期間は原則最長3年
  • 派遣期間の間だけの雇用なので、次の派遣先が見つかるまで収入が途絶えるリスクがある

「派遣で働く」と聞いてまずイメージするのは、この登録型派遣でしょう。ライフスタイルに合わせた柔軟な働き方ができる反面、雇用の安定性は他の形態より低くなります。

紹介予定派遣

一定の派遣期間(最長6ヶ月)を経たあと、派遣先企業と直接雇用(正社員・契約社員)を結ぶことを前提とした派遣です。

特徴
  • 派遣期間中に「この会社で働き続けたいか」を判断できる
  • 企業側も「この人を採用するか」を見極められる
  • 双方の合意がなければ直接雇用に至らないこともある

「いきなり正社員は不安」「働いてみてから決めたい」という方に向いている形態です。ただし、紹介予定派遣の求人は全体の中で数が限られるため、見つけたら早めに応募するのがコツです。

紹介予定派遣について詳しくは「紹介予定派遣は正社員になれない?失敗する?メリット・デメリットは?」で解説しています。

無期雇用派遣(常用型派遣)

派遣会社と期間の定めのない雇用契約を結び、派遣会社の社員として派遣先で働く形態です。2015年の労働者派遣法改正によって生まれた比較的新しい働き方です。

特徴
  • 派遣先が決まっていない期間も給料が支払われる
  • 同じ派遣先での3年制限の対象外
  • 登録型派遣より安定するが、勤務地や職種を選ぶ自由度は下がる傾向

「派遣の柔軟さは欲しいけど、雇用の安定性も確保したい」という方に適しています。ただし、派遣会社の選考を通過する必要があるため、登録型派遣のように「登録すれば誰でも利用できる」わけではありません。

無期雇用派遣について詳しくは「無期雇用派遣とは?デメリットは?正社員と同じなの?」で解説しています。

派遣会社の種類

日本には6万社以上の派遣会社がありますが、大きく4つのタイプに分けられます。自分の目的に合ったタイプを選ぶことが、派遣会社選びの第一歩です。

大手派遣会社(総合型)

スタッフサービス、テンプスタッフ、リクルートスタッフィングなど、幅広い職種の求人を大量に扱う派遣会社です。大手企業が母体になっていることが多く、福利厚生やサポート体制が充実しています。

向いている人: 派遣が初めての方、職種をまだ絞りきれていない方、大手企業で働きたい方

求人の選択肢が多く、研修制度も整っているため、まず最初に登録する派遣会社として最も無難です。一方で、登録者数が多いぶん、一人ひとりに対するフォローが手薄になりがちという声もあります。

外資系派遣会社

アデコ、マンパワー、ランスタッドなど、海外に本社を持つ派遣会社です。外資系企業の求人や、語学力を活かせる求人に強みがあります。

向いている人: 英語や外国語を活かしたい方、外資系企業で働きたい方、高時給の専門職を探している方

「外資系」と聞くとハードルが高く感じるかもしれませんが、日本での運営歴が長い会社がほとんどです。サポート体制は日本の大手派遣会社と変わりません。

職種特化型派遣会社

IT・エンジニア、医療・介護、製造・工場、アパレルなど、特定の分野に特化した派遣会社です。スタッフサービス・エンジニアリング、パーソルパナソニックHRパートナーズ、日本教育クリエイトなどが代表例です。

向いている人: 就きたい職種が明確に決まっている方、専門スキルを活かしたい方

コーディネーターがその業界に精通しているため、専門的な相談がしやすく、求人のマッチング精度も高い傾向があります。ただし、大手総合型と比べると求人の総数は少なくなります。

地域密着型派遣会社

特定の地域に根差して運営している中小規模の派遣会社です。地元の折り込みチラシや求人雑誌でよく見かけるタイプです。

向いている人: 地元企業で働きたい方、大手にはない地域独自の求人を探している方

大手では扱っていない地域限定の求人に出会えることが強みです。一方で、福利厚生や研修制度は大手ほど充実していないケースが多いので、サポート面は事前に確認しておきましょう。

派遣会社を選ぶときに見るべき3つのポイント

派遣の仕組みと種類がわかったところで、次に大事なのは「どの派遣会社を選ぶか」です。派遣会社によって扱う求人もサポートの質も異なるため、以下の3つのポイントを意識して比較しましょう。

1. 求人数の多さ

求人数が多い派遣会社ほど、あなたの希望条件に合う仕事が見つかる可能性が高くなります。とくに「勤務地」「職種」「時給」など、こだわりたい条件がある場合は、まず求人の母数が多い大手を押さえておくのが基本です。

ただし、求人数が多い=自分に合う求人がある、とは限りません。数だけでなく「自分が希望する職種・エリアの求人があるか」を確認することが大事です。

2. サポート体制(営業担当の質)

派遣で働くと、仕事の紹介から就業後のフォローまで、派遣会社の営業担当者と長く関わることになります。困ったときにすぐ相談できるか、条件交渉を代わりにやってくれるか、定期的に様子を聞きに来てくれるか──こうしたサポートの質は、派遣で働く満足度に直結します。

残念ながら、サポートの質は登録前には見えにくい部分です。口コミを参考にするのも一つの手ですが、実際に登録して担当者と話してみて判断するのが確実です。

3. 福利厚生・研修制度

社会保険、有給休暇、健康診断といった基本的な福利厚生は大手派遣会社であればほぼ整っています。差が出るのは、スキルアップ研修やキャリア相談、資格取得支援などの付加的なサポートです。

特に派遣が初めての方やブランクがある方は、PCスキルやビジネスマナーの無料研修がある派遣会社を選ぶと、安心して仕事に臨めます。

派遣のメリット・デメリット

派遣会社の仕組みがわかったところで、派遣で働くメリットとデメリットも把握しておきましょう。ここでは要点のみ整理します。

派遣で働くメリット

  • 希望条件で仕事を選べる: 勤務時間、残業の有無、勤務地など、ライフスタイルに合わせて仕事を選択できる
  • 派遣会社のサポートを受けられる: 仕事探しから就業後の悩みまで、派遣会社の担当者に相談できる
  • 未経験の職種にチャレンジしやすい: 派遣会社の研修やサポートがあるため、未経験からでも応募しやすい求人が多い
  • 大手企業で働けるチャンスがある: 正社員では入社が難しい大手企業に、派遣として就業できる可能性がある
  • パートやアルバイトより時給が高い傾向: 同じ職種でも派遣の方が時給が高いケースが多い

派遣で働くデメリット

  • 雇用が不安定になりやすい: 契約更新されなければ仕事と収入が途絶える
  • ボーナスが基本的にない: 時給は高めだが、年収で比較すると正社員に劣ることが多い
  • 同じ職場で3年以上働けない: 登録型派遣の場合、同一部署での就業は原則3年が上限

よくある質問(FAQ)

派遣会社とハローワークの違いは?

派遣会社は「派遣」の求人に特化し、ハローワークは正社員やパートなど直接雇用の求人が中心です。詳しくは「派遣会社とハローワークの違いは?どっちがいい?メリットを解説!」で比較しています。

派遣と正社員は何が違う?

最大の違いは「雇用主」です。正社員は勤務先企業と直接雇用契約を結びますが、派遣社員は派遣会社と雇用契約を結びます。

正社員は雇用期間の定めがなく、ボーナスや昇給がある一方、異動や転勤の可能性もあります。派遣は条件を選びやすく自由度が高いですが、雇用が契約期間に限定されます。

派遣会社は何社登録してもいいの?

はい。複数の派遣会社に登録しても全く問題ありません。むしろ、求人の選択肢を広げるために2〜3社に登録するのは一般的なやり方です。

派遣会社ごとに扱う求人が異なるため、複数登録した方が希望に合う仕事に出会いやすくなります。詳しくは「派遣会社の複数登録はバレる?」で解説しています。

派遣でも社会保険に入れる?

一定の条件を満たせば、派遣社員でも社会保険(健康保険・厚生年金)に加入できます。加入条件は雇用期間や労働時間によって異なりますが、大手派遣会社であれば基本的に対応しています。

詳しくは「派遣社員の社会保険|すぐ加入できる?条件は?」で解説しています。

派遣会社の仕組みと種類を理解できたら、次は「自分にはどの派遣会社が合うのか」を考えるステップです。

当サイトでは、求人数・口コミ・目的別の対応力を基準に、編集部が総合的に評価したランキングを公開しています。→ 派遣会社選びで迷ったら:おすすめ総合ランキングで比較する

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