派遣健保が解散して何が変わった?協会けんぽとの違いを解説【2026年最新】

派遣健保解散!何が変わる?

執筆者:noriko

「派遣健保が解散した」と聞いて、保険料や保障がどう変わるのか気になっている人もいるかもしれません。

人材派遣健康保険組合(派遣健保)は2019年に解散し、多くの派遣社員が協会けんぽへ移りました。保険証が新しくなっただけでなく、保険料や健康診断の条件など、いくつかの点が変わっています。

この記事では、派遣健保の解散で何が変わったのか、協会けんぽとの違い、派遣で健康保険に加入する条件、派遣会社による加入先の違いまで整理します。

目次

派遣健保は2019年に解散し、協会けんぽへ移行した

人材派遣健康保険組合(派遣健保)は2019年3月末で解散し、同年4月から全国健康保険協会(協会けんぽ)へ移行しました。これにより、約51万人とされる派遣社員とその家族の多くが協会けんぽに移っています。

解散の主な理由は、高齢の加入者の増加と、それに伴う医療費負担の増加です。

派遣でも健康保険に加入できる条件

派遣でも、勤務先(派遣会社)を通じて健康保険・厚生年金に加入します。

基本になるのは「4分の3基準」で、1週間の所定労働時間と1ヶ月の所定労働日数が、同じ職場の正社員のおおむね4分の3以上であれば被保険者になります。フルタイムに近い働き方の派遣は、これで加入対象になるのが一般的です。

4分の3に満たない短時間勤務でも、次の条件をすべて満たせば「短時間労働者」として加入対象になります(適用拡大)。

  • 週の所定労働時間が20時間以上
  • 所定内賃金が月額88,000円以上(賞与・残業代・通勤手当などは除いて計算)
  • 2ヶ月を超える雇用の見込みがある
  • 学生ではない

このほかに「従業員(厚生年金の被保険者)51人以上の事業所」という規模要件もありますが、大手派遣会社はこれに該当するため、上の働き方であれば加入対象になるのが一般的です。

なお、月額88,000円以上という条件は、年金制度改正法により2026年(令和8年)10月に撤廃される予定です。

雇用保険は、週20時間以上かつ31日以上の雇用見込みが目安です。保険料は会社と本人で折半し、労災保険は就業中の全員が対象で会社が負担します。

くわしい要件は、日本年金機構の「適用事業所と被保険者」(4分の3基準)「短時間労働者に対する健康保険・厚生年金保険の適用の拡大」、厚生労働省の「社会保険の加入対象の拡大について」で確認できます。

派遣健保と協会けんぽの違い

組合健保(派遣健保もこのタイプ)は、企業や業界が単独または共同で運営し、保険料率を一定の範囲で独自に設定できます。協会けんぽは全国健康保険協会が運営する日本最大の公的医療保険で、中小企業の多くが加入しています。

どちらも公的な医療保険ですが、組合健保のほうが保険料率を低めに設定していたり、付加給付が手厚いことがあります。

保険料は都道府県ごとに異なり、毎年見直される

協会けんぽの保険料率は都道府県ごとに設定され、毎年度改定されます。料率が決まるのは「勤務先(適用事業所)の所在地」の都道府県で、自分が住んでいる場所ではありません。本社が一括で届け出ている場合は、本社所在地の料率が反映されます。

近年の料率はおおむね9%台後半から10%台で、労使折半のため実質負担はその半分ほどです。最新の料率は協会けんぽの公式サイトで確認できます。

参考までに、解散前の派遣健保は一律9.7%でした。協会けんぽではこれを上回る都道府県が多いため、移行によって保険料が上がった人が多いとされています。

健康診断の条件は協会けんぽのほうが限定的なことがある

協会けんぽの健診(生活習慣病予防健診)は、おおむね35歳以上が対象です。女性の子宮頸がん・乳がん検診も、年齢や隔年といった条件があります。

組合健保のときより対象が絞られたと感じる人もいるかもしれません。年齢などの条件に当てはまらない場合は、自費での受診になります。

介護保険は40歳から上乗せされる

40〜64歳になると、健康保険料に介護保険料が上乗せされます。40歳で天引き額が増えて驚くことのないよう、知っておくと安心です。

健康保険は自分では選べない

健康保険は自分で選ぶことはできず、勤めている会社によって決まります。同じ会社で働く人は、同じ健康保険に加入します。派遣の場合は、派遣会社(派遣元)が加入している健康保険になります。

派遣会社によって加入先が違うこともある

テンプスタッフやスタッフサービスをはじめ、多くの大手派遣会社は協会けんぽに加入しています。一方で、独自の健康保険組合に加入している派遣会社もありますが、加入先は見直されることがあります。

実際、リクルートスタッフィングは長くリクルート健康保険組合に加入していましたが、2026年4月に協会けんぽへ移行しました。健康保険の加入先は変わることがあるため、気になる場合は登録時や就業前に各社で最新の状況を確認しておくと安心です。

健康保険も視野に入れつつ、自分に合う派遣会社を選ぼう

健康保険は毎月の手取りに関わる大切な要素です。ただ、いまは大手の多くが協会けんぽで、加入先による差は以前ほど大きくありません。

実際の働きやすさは、希望に合う求人があるか、サポートや担当者の対応が信頼できるかにも大きく左右されます。

当サイトが派遣社員1,005人に行った調査でも、就業後に「担当者の対応・相性」を重要だったと実感した人は24.4%で、就業前の15.7%から増えていました。

保険や福利厚生も確認しつつ、求人・サポート・担当者の質も含めて総合的に選ぶのがおすすめです。

派遣会社選びで迷ったら:おすすめ総合ランキングで比較する

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