【派遣社員1,005人調査】派遣会社選び、就業後に「担当者対応の重要性」を実感

派遣会社登録の実態調査

今回、派遣会社登録ナビでは、直近2年以内に派遣会社に登録し、実際に就業した20〜50代の男女1,005人を対象に、「派遣会社選びの実態と就業前後のギャップ」に関する調査を実施しました。

派遣会社を選ぶときは、求人数や時給などの条件面に目が向きやすい一方で、実際に働き始めてから「事前の説明と仕事内容が違った」「希望に合う求人が少なかった」「連絡が遅く進捗がわかりにくかった」といったギャップや不満を感じるケースもあります。

そこで本記事では、就業前に重視されていたポイント、就業後に重要だったと実感したポイント、さらに実際に経験した不満やトラブルについて、調査結果をもとに順番に整理します。

あわせて、派遣会社登録ナビ独自の分析として、就業期間の希望や登録社数ごとに見えた傾向も紹介します。

目次

調査概要

  • 調査名:「派遣会社選びの実態と就業前後のギャップ」に関する調査
  • 調査期間:2026年2月26日(木)〜2026年2月27日(金)
  • 調査方法:インターネット調査
  • 調査人数:1,005人
  • 調査対象:調査回答時に、直近2年以内に派遣会社に登録し、実際に就業した20〜50代の男女と回答したモニター
  • 調査元:株式会社cielo azul
  • モニター提供元:サクリサ

就業前に重視されたのは「求人数の多さ」と「条件面」

まず、「【就業前】登録する派遣会社を選ぶ際に、重視したこと(上位3つまで選択可)」について尋ねたところ、最も多かったのは『求人数の多さ(希望職種・勤務地の選択肢)(44.7%)』で、次に『時給・交通費などの条件面(44.5%)』『短期・単発案件の豊富さ(25.4%)』となりました。

また、「短期・単発案件の豊富さ」「未経験歓迎求人の多さ」が続いていることから、キャリアアップだけでなく、今の自分に合う働き方や入りやすさを重視する人も多いことがうかがえます。

就業前の段階では、「まず自分に合う求人があるか」「条件面で納得できるか」という、比較しやすい要素が強く意識されていることがわかります。求人数と条件面がほぼ同水準で並んでいることからも、派遣会社選びは「選択肢の広さ」と「待遇」の両面で見られているといえそうです。

派遣で働く目的は「生活費の補填」が最多

「派遣で働く目的はどれに近いか(上位2つまで選択可)」と尋ねたところ、『生活費の補填・つなぎのため(57.1%)』が最も多く、次に『短期間での収入確保のため(20.5%)』『柔軟な働き方の実現のため(16.5%)』となりました。

約6割が「生活費の補填・つなぎのため」と回答しており、派遣という働き方が、当面の生活や収入を支える現実的な手段として選ばれていることがわかります。

一方で、「柔軟な働き方」「正社員・契約社員へのステップアップ」などを挙げた人もおり、派遣には短期的な収入確保だけでなく、働き方の調整や次のキャリアへの接続という役割もあるようです。

最終的な決め手1位は「時給・交通費などの条件面」

では、実際に派遣会社を絞り込んだ後、最後に「この会社で進めよう」と決めたポイントは何だったのでしょうか。

「【就業前】最終的に『この派遣会社で進めよう』と決めた最大の決め手」について尋ねたところ、最も多かったのは『時給・交通費などの条件面(22.2%)』で、次に『求人数の多さ(希望職種・勤務地の選択肢)(21.1%)』『担当者の対応・相性(9.2%)』となりました。

就業前に幅広く重視されていたのは「求人数の多さ」でしたが、最終決定では「条件面」がわずかに上回る結果となりました。

比較検討の段階では選択肢の広さが重要でも、最後のひと押しになるのは、時給や交通費といった生活に直結する条件であることがわかります。

1日〜数日以内の超短期希望層では「条件面」より「求人数」が決め手

全体では「条件面」が最終的な決め手1位でしたが、就業期間の希望別に見ると傾向が異なりました。

「1日〜数日以内」の就業を希望していた層では、派遣会社を決めた最大の決め手は『求人数の多さ(32.4%)』で、『時給・交通費などの条件面(14.6%)』を上回りました。

項目全体1日〜数日以内の超短期希望層
求人数の多さ21.1%32.4%
時給・交通費などの条件面22.2%14.6%

全体では「条件面」が最終的な決め手1位だったのに対し、超短期希望層では「そもそも案件に出会えるか」がより重視されています。短期・単発で働きたい人ほど、待遇比較よりもまず案件数を重視している実態が見えてきました。

短期・単発で働きたい人ほど、待遇比較よりもまず案件数を重視している実態が見えてきました。

就業後に重要性を実感したのは「担当者の対応・相性」と「職場情報の詳しさ」

では、実際に働き始めた後、派遣会社選びで「重要だった」と感じた点は何だったのでしょうか。

「【就業後】実際に派遣として就業した後に、『派遣会社選びではこれが重要だった』と感じたこと(上位3つまで選択可)」について尋ねたところ、最も多かったのは『時給・交通費などの条件面(37.3%)』で、次に『求人数の多さ(希望職種・勤務地の選択肢)(31.0%)』『担当者の対応・相性(24.4%)』となりました。

就業前後で上位2項目は変わらないものの、『担当者の対応・相性』を重要項目として挙げた人は、就業前の15.7%に対し、就業後は24.4%となりました。また、就業前には上位ではなかった「職場情報の詳しさ(19.1%)」も、就業後に重要性を実感する項目として挙がっています。

この結果からは、派遣会社選びの段階では見えやすい条件面や求人数が重視されやすい一方、実際に働き始めると、担当者の連絡や説明の丁寧さ、職場情報の共有の質といったサポート面が納得感を左右していることがうかがえます。

派遣会社への満足度は74.2%、一方で「仕事内容ギャップ」「求人紹介不足」「連絡の遅さ」に不満も

「直近の派遣就業で利用した派遣会社の満足度はどれくらいか」と尋ねたところ、『とても満足(17.0%)』『やや満足(57.2%)』を合わせた74.2%が満足と回答しました。

全体としては、派遣会社に対して一定の満足感を持っている人が多いことがわかります。就業前後を通じて、条件面や求人数だけでなく、担当者対応や情報共有の質も評価に影響していると考えられます。

一方で、「直近の派遣就業で経験した困りごと・トラブル・不満(上位2つまで選択可)」について尋ねたところ、最も多かったのは『【就業前】求人紹介が少ない/希望に合う求人が来ない(17.6%)』で、次に『【就業後】想像していた仕事内容とのギャップ(16.0%)』『【就業前】連絡が遅い・進捗が分からない(13.2%)』となりました。

満足度は高い一方で、不満の内容をみると、求人の紹介力、仕事内容の事前説明、連絡や進捗共有などに課題が残っていることがわかります。条件面だけでは判断しづらい「運用面」でのズレが、就業後の不満につながっている可能性があります。

2社以上に登録した人は51.5%、最大の理由は「求人の選択肢を確保するため」

「直近で派遣として就業するまでに、何社の派遣会社に登録したか」と尋ねたところ、『1社(48.5%)』が最も多く、『2社(28.5%)』『3社(11.1%)』『4社以上(11.9%)』となりました。2社以上に登録した人を合計すると51.5%で、半数を超えています。

「1社のみ」の登録で就業に至った人が48.5%いる一方、2社以上に登録した人も同程度いることから、派遣会社選びでは1社で決める人と複数登録で選択肢を広げる人に分かれていることがわかります。

4社以上登録した層では満足度が全体より低い

登録社数別にみると、直近で4社以上の派遣会社に登録した層では、満足度は65.0%となり、全体の74.2%を下回りました。

もちろん、登録社数が多いこと自体が不満の原因だとは言い切れません。ただ、仕事探しに苦戦している人ほど登録社数が増えやすく、そのぶん納得感のある就業に至るまで時間がかかっている可能性は考えられます。

「複数登録すれば安心」と単純には言えず、自分の希望条件や重視ポイントを整理したうえで、比較の軸を持って登録先を選ぶことも大切だといえそうです。

続いて、前の質問で『1社』と回答した方以外に、「複数の派遣会社に登録した最大の理由」を尋ねたところ、最も多かったのは『求人の選択肢を確保するため(33.2%)』で、次に『よりよい時給・条件で働くため(21.4%)』『1社では紹介数不足のため(20.5%)』となりました。

「選択肢の確保」と「条件比較」が上位を占めていることから、複数登録は単なる不安対策ではなく、より自分に合う案件を見つけるための行動でもあることが読み取れます。

また、「1社では紹介数不足」という回答も2割を超えており、紹介機会そのものへの不安も、複数登録を後押ししているようです。

派遣で働く目的は「生活費の補填」が最多、就業期間の希望は多様

前述のとおり、派遣で働く目的は『生活費の補填・つなぎのため(57.1%)』が最多でした。次いで『短期間での収入確保のため(20.5%)』『柔軟な働き方の実現のため(16.5%)』が続いています。

派遣という働き方は、キャリア形成だけでなく、当面の収入確保や柔軟な働き方の実現といった、現実的なニーズに応える役割を担っていることがわかります。

また、「就業期間の希望はどれに近かったか」と尋ねたところ、『期間は決めていなかった(30.7%)』が最も多く、『3ヶ月以上(22.4%)』『1日〜数日以内(18.5%)』『1〜3ヶ月以内(17.0%)』『30日以内(11.4%)』となりました。

最も多かったのは「期間は決めていなかった」という回答で、働く期間よりも、その時々の状況や条件を優先したいと考える人が多いことがうかがえます。一方で、長期希望と短期希望のどちらも一定数存在しており、派遣利用者のニーズはかなり多様であることがわかります。

複数登録は単発希望層より中長期希望層で多い

就業期間の希望2社以上登録率傾向
1日〜数日以内46.5%単発希望層では比較的低め
1〜3ヶ月以内60.2%最も高い
3ヶ月以上59.1%高い水準

就業期間の希望別に見ると、2社以上に登録した人の割合は『1〜3ヶ月以内』で60.2%、『3ヶ月以上』で59.1%となり、『1日〜数日以内』の46.5%を上回りました。

一般的には、単発や短期の仕事を探す人ほど複数登録しそうな印象がありますが、実際には中長期で比較検討しながら進めたい層の方が、複数登録する傾向が強い結果となっています。

中長期就業を希望する人ほど、仕事内容や条件、担当者対応なども含めて慎重に比較しながら登録先を選んでいる可能性がありそうです。

後悔しないために事前に確認したいのは「仕事内容」「条件の詳細」「職場の実態」

自由回答では、「事前に確認すべきだったこと」として、仕事内容の具体性、残業や手当を含む条件の詳細、職場の雰囲気や人間関係などに関する声が目立ちました。

自由回答の一部

  • 仕事内容や場所、働いてる人がどんなものかを聞き、自分に合ってるかちゃんと続けることができるのかをしっかり確認すべきだと思った(30代/男性/埼玉県)
  • 勤務条件や、残業時間の有無など、給料に関する内容等を事前に確認しておくべきだったと思う。また、正社員への内部登用があるかなども確認しておくべきだった(30代/男性/大阪府)
  • 職場の仕事内容は実際に見て確認した方が良い。あと給料面もよく確認して、夜勤手当とか有休とか色々聞いておくべき(40代/女性/新潟県)
  • 人間関係を大事にする職場かどうか、年齢層、性別、勤務年数、過去の離職率など事前にもっと調査をすべきだった(50代/男性/大阪府)

求人票の文字情報だけでは見えにくい「現場の実態」を、できるだけ事前に把握したいというニーズが強いことがわかります。特に、給与や手当の細かい条件だけでなく、働く人の雰囲気、人間関係、離職率など、長く働けるかどうかを左右する情報への関心が高いようです。

派遣会社に求められているのは、表面的な条件提示だけではなく、求職者が就業後の自分を具体的にイメージできるような情報提供だといえそうです。

まとめ:条件面だけでは見えにくい、就業後のミスマッチ要因とは

今回の調査では、派遣会社選びの段階では「求人数の多さ」や「時給・交通費などの条件面」が重視されている一方、実際に就業した後には「担当者の対応・相性」や「職場情報の詳しさ」の重要性を実感する人が増えていることがわかりました。

派遣会社への満足度は全体として高いものの、実際の不満としては「希望に合う求人が来ない」「想像していた仕事内容と違った」「連絡が遅く進捗が分かりにくい」といった声が上位に挙がっています。

条件面だけで派遣会社を選ぶと、働き始めてから情報不足や認識のズレが不満につながる可能性があることがうかがえます。

また、超短期希望層では「条件面」より「求人数」が決め手になりやすいことや、複数登録は単発希望層よりも中長期希望層で多いこと、4社以上登録した層では満足度が全体より低いことも見えてきました。

派遣会社選びは一律ではなく、希望する働き方や就業期間によって重視される要素が異なることもわかります。

そのため、後悔しないためには、時給や勤務地といった条件だけでなく、仕事内容の具体性、残業や手当を含めた条件の詳細、職場の雰囲気や働く人の特徴など、就業後のイメージにつながる情報まで事前に確認しておくことが大切です。

派遣会社側にも、求人条件の提示だけでなく、就業前後を通じた丁寧な説明や情報共有が求められているといえそうです。

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